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作って覚える フライングロゴ編 4

前回はテキストベースのアニメーションをスプラインラップデフォーマで作成しました.今回はその上にテキストを乗せるアニメーションを作成します.

C4D HIGH!!のテキストは別のCinema 4Dファイルとしてこちらに用意したのでダウンロードして使ってください.

テキストデータはこちらからダウンロードできます.

目次

Cinema 4Dファイルをマージ(インポート)する

ダウンロードしたzipファイルを展開します.前回までのデータを開いて,「ファイル」→「プロジェクトをマージ」(Ctrl+Shift+O)を選択し,Text_C4DHIGH.c4dを選択して開きます.これで現在のプロジェクトにCinema 4Dファイルをマージできます.またはエクスプローラー上からエディタ上へファイルを「Shift + ドラッグ」してもマージすることになります.

プロジェクトをマージ
Shift + ドラッグ&ドロップでもマージになる

マージしたファイルはテキスト用スプラインを厚みの大きいもの,小さいもの二つの押し出しオブジェクトになっています.ますはこれらをMoGraphの機能でバラバラのクローンにしていきます.

破砕によるクローン化

いくつかの形状がまとまっているオブジェクトをバラバラにしてクローンにするためには「破砕」オブジェクトを使います.クローナーアイコンのサブパレットから「破砕」を作成します.破砕もクローナーの一種ですが,クローナーのような複製する機能がない代わりに子オブジェクトをすべてクローンにしたり,まとまったオブジェクトをバラバラにしてクローンにする機能があります.

破砕を作成する

Text C4DHIGHのグループを破砕の子オブジェクトに移動させます.これでテキストオブジェクトはクローンになりますが,バラバラのクローンにするためには,「オブジェクト」タブを開いて
「モード」…「セグメントごとに破砕」
に変更します.デフォルトの「ストレート」は子オブジェクトを一つのクローンとして生成しますが,「セグメントごとに破砕」すると,内部のセグメントごとに一つ一つクローンを生成します.この場合は一文字ずつがクローンになります.注意点としては「!」マークの文字のようにセグメントが分かれている場合,それぞれが異なるクローンとしてバラバラになります.

破砕でテキストをバラバラのクローンにする

クローンの状態を確認してみましょう.破砕オブジェクトの「トランスフォーム」タブを開き,
「表示」…「インデックス」
に変更すると,各クローンに割り振られたIDを見ることができます.「ストレート」の時はID「0」が一つ,つまり全体で一つのクローンになっているのに対して,「セグメントごとに破砕」では各セグメントごとにIDが割り振られて個別のクローンになっていることが分かります.確認できたら表示は「なし」に戻しておきます.

「ストレート」はパーツ全体で一つのクローンを生成
「セグメントごとに破砕」ではパーツが個別のクローンになる

個別のクローンになるということは,「破砕」に対してエフェクタとフィールを組み合わせて個別にコントロールができることになります.

ちなみに,「セグメントを接続して破砕」は重なっている頂点を結合した状態でクローンを生成します.

破砕の特長は子オブジェクトをクローンにする性質なので,特定のオブジェクトをクローンにしたり,以下のように複数の別々のオブジェクトをまとめてクローンにできます.

破砕は子オブジェクトをクローンにする性質がある

次は破砕にエフェクタを適用してアニメーションを作成していきます.

簡易エフェクタと線形フィールドによるシンプルアニメーション

破砕を選択した状態で「簡易」エフェクタを作成します.破砕に自動的に簡易エフェクタが適用されます.これは他のどのクローナにも同じ仕様になります.または簡易エフェクタを作成した後に破砕の「エフェクタ」タブのエフェクタリストにドラッグ&ドロップしても良いです.すでにシーン内にある別のエフェクタを割り当てたい場合には後者の方法で割り当てます.

破砕を選択した状態で簡易エフェクタを作成

簡易エフェクタを選択し,パラメータを
「位置」…「オン」
「P.X」…「0㎝」
「P.Y」…「200㎝」
「P.X」…「-400㎝」

「スケール」…「オン」
「均等スケール」…「オン」
「スケール」…「-1」

とします.スケールを「-1」にしたのでエディタからは見えなくなってしまいますが,これからフィールドを使って見えない状態から徐々に元の位置へ戻るアニメーションを作成します.

簡易エフェクタのパラメータを調整する

フィールドでクローンをコントロールする

簡易エフェクタの「フィールド」タブを開き,フィールドリストから「線形フィールド」を作成します.

簡易エフェクタのフィールドリストから「線形フィールド」を作成する

「線形フィールド」を選択し,「フィールド」タブの
「サイズ」…「200㎝」
に変更します.

「線形フィールド」のサイズを変更する

線形フィールドの効果のかかり具合は次のようになります.線形フィールドを+X方向に移動させると簡易エフェクタの効果がなくなっていきます.「サイズ」は0~1の間の長さになるので,長くすれば少しずつ効果がかかり,短くすれば急激に効果がかかるようになります.また,フィールドの「リマップ」でより詳細にコントロールすることもできます.

線形フィールドの領域

それでは線形フィールドをアニメーションさせるので,タイムラインを「65」に合わせて
「P.X」…「-500㎝」
でキーを記録します.

65フレーム目で線形フィールドの位置.Xにキーを記録する

タイムラインを「100」に合わせて
「P.X」…「500㎝」
でキーを記録します.

100フレーム目で位置.Xにキーを記録

X軸上に移動する線形フィールドによってエフェクタの効果が徐々になくなっていくアニメーションができましたが,少しアニメーションの終わりをやや緩やかにするために,フィールドに「ディレイ」を追加し,
「エフェクト強度」…「30%」
にします.

「ディレイ」レイヤを追加する
ディレイの「エフェクト強度」を調整する

これでアニメーションの終了がややスムーズになりました.

ディレイなどの一部のエフェクトは前後のフレーム位置から結果を計算するので,タイムラインのスライダを一気に動かすと前後フレームの計算が間に合わずに結果が異なります.こういったエフェクトは再生ボタンで確認する方が良いでしょう.またはMoGraphキャッシュタグという機能を使ってエフェクタ効果の結果をキャッシュとして保存できます.この場合はキャッシュから読み取るのでタイムスライダを激しく動かしてもきちんと結果が反映されます.

これでテキストのアニメーションは完成です.オブジェクトやエフェクタの名前をつけて分かりやすく整理しておきます.次回はマテリアルを作成していきます.

今回までのデータはこちらからダウンロードできます.

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