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つくって覚える第1回 はじめてのCinema 4D アニメーション Part.6 (改訂版2024年08月)

いよいよ最後のパートです.カメラ,ライティング設定してアニメーションレンダリングまで行います.

目次

動画版の全工程

レンダリング用カメラの追加と設定

このシーンにはまだカメラがないので(操作用のカメラはデフォルトカメラ)レンダリング用に新しくカメラを作成します.カメラアイコンをクリックしてカメラを追加します.

カメラを追加する

カメラオブジェクトを追加すると,現在の視点位置にカメラが作成されます.カメラの座標等を変更するので,カメラを選択し,
「P.X」…「300㎝」
「P.Y」…「835㎝」
「P.Z」…「-435㎝」
「R.H」…「30°」
「R.P」…「-30°」
「R.B」…「0°」
とします.さらに「オブジェクト」タブを開き,
「焦点距離」…「100mm」
とします.100mmは望遠よりのレンズという事になります.実際のカメラと同じ知識が利用できるので,興味があれば調べてみてください.

カメラの座標
カメラの焦点距離

カメラを切り替える

オブジェクトマネージャのカメラの右側にあるカメラアイコンをクリックしてそのカメラをアクティブにすることで透視ビューのカメラが切り替わります.ほかにビューメニューの「カメラ」→「使用カメラ」からシーン内にあるカメラを選択して切り替えることもできます.

オブジェクトマネージャで切替
エディタメニューで切替

自分の気に入ったカメラ位置や角度,レンズ設定などをしてみてください.透視ビューにはレンダリングされる領域を示す「セーフフレーム」の境界が確認できます.これはレンダリング設定のレンダリング解像度によって範囲の見え方が変わります.Cinema 4Dのデフォルト解像度は1280*720の16:9になっています.

セーフフレーム

作業中にこのセーフフレームが邪魔な場合は,ビューポート設定の「セーフフレーム」タブにある「レンダーセーフ」を「オフ」にすることもできますし,表示するカラーは不透明度を調整することもできます.透視ビューがアクティブな状態で「Shift+V」でビューポート設定を開き,「セーフフレーム」で調整できます.

レンダーセーフの調整

カメラをロックする

レンダリングするカメラ位置が決まったら,不用意にカメラを動かせないようにカメラ自体をロックします.カメラを選択して,「タグ」メニュー→「リギングタグ」→「ロック」タグをカメラに割り当てます.これでカメラの位置や角度は固定され,移動や回転ができなくなります.再度調整したい場合はロックタグを削除したり,無効化して操作してください.

カメラをロックしておく
編集したい場合はロックを「なし」にするか削除する

RSサン&スカイリグによるライティング

作例では「RSサン & スカイリグ」を使って日照変化アニメーションをつくってみます.シーンに「RSサン & スカイリグ」オブジェクトを追加します.

RSサン & スカイリグ

このライトは空のシミュレートにより簡単に空のライティングを作ることができます.特に今回のように時間経過による太陽の変化を作る場合に適しています.そして,太陽の位置を自動的に計算するために,「RSサン」に「太陽エクスプレッション」タグを適用します.

太陽エクスプレッション

太陽エクスプレッションタグには太陽の位置をシミュレートする機能があり,日時を指定したり,都市を指定することもできます.今回は時間をアニメートさせるので,タイムラインを「0」フレームに合わせます.太陽エクスプレッションタグを選択し,
「時間」…「7:00:00」
でキーを記録します.

太陽エクスプレッションの時間にキーを記録

タイムラインを「150」フレームに移動して,
「時間」…「13:00」
でキーを記録します.これで朝日から昼までの時間変化により,RSサンの向きが変化していきます.

RSスカイの向きを調整する

次に,RSスカイ自体の角度を調整します.RSスカイを選択し「座標」タブを開き
「R.H」…「60°」
にします.この調整については太陽エクスプレッションの都市を指定したり,緯度・経度で調整してもよいですが,作例ではスカイ自体を回転させる方法をとっています.どちらの方法でもかまいません.

RSスカイの角度

空の高さを変更する

スカイには水平線の高さを調整する機能があります.今回のカメラアングルからでも空の色が見えるように水平線の高さを低くします.RSスカイを選択し,「スカイ」タブを開き
「水平線高さ」…「-6」
にします.

水平線の高さを低くする

レンダリングして確認する

残念ながらRSサンの影などはRSレンダービューで確認しないと結果が分かりません.IPRで確認しながら作業しましょう.

RSレンダービューで確認してみる

アニメーションをレンダリングする

最後にこのシーンをアニメーションレンダリングします.「レンダリング設定」(Ctrl+B)を開き,「出力」で解像度を指定します.作例ではフルHDの1920*1080としています.
「フレームレンジ」…「全てのフレーム」
にします.今回は150フレームのアニメーションなので150枚レンダリングすることになります.カスタムで開始と終了フレームを指定することもできます.

レンダリング設定の出力

「保存」にチェックを入れ(2か所ありますが,いずれもデフォルトでチェックが入っています),ファイルフォーマットを指定します.アニメーションレンダリングの場合は静止画フォーマットを設定しておくと連番画像として保存されます.

保存先とフォーマットを指定

Redshiftのレンダリング品質については簡単な設定のみ行います.
「モード」…「基本」
にしてRedshiftセクションを開き,
「バケット品質」…「中」
にします.もしレンダリング時間が長いと感じたら「低」にしますが,画質が低下します.品質を上げれば画質は綺麗になりますが,レンダリング時間も長くなります.

Redshiftの設定

これでレンダリングの準備は完了です.あとは「レンダリングして画像ビューアーに」(Shift+R)を実行します.

150枚の連番静止画が指定ディレクトリに保存されるので,最後にAfterEffectsなどのコンポジットソフトで動画として出力します.完成動画はこちらになります.

完成データはこちら

最後まで完走おつかれさまでした!つくって覚える第1回目はCinema 4Dの雰囲気を感じてもらえるような内容にしてみたつもりですが,初回にしては結構ながい道のりだったかと思います.はじめての方だと上手くいかない箇所もあったかもしれませんが,最初はうまくできなくて当たり前ですから,あまり深く考えすぎず,継続していってもらえれば幸いです.

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この記事を書いた人

Cinema 4Dを使用したCG制作を行うフリーランサー.
MAXON認定 Cinema 4D マスタートレーナー

自身の経験を元に後進のために当サイトを開設し運営中.
制作業務のほか,Cinema 4Dの個別トレーニング,企業向けトレーニング,メンターサポートなども行っています.

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